5月24日は、「伊達巻の日」だった。近年は、様々な記念日を制定するのが流行りで、かまぼこ関連の日もいくつも存在する。平成28年に東京かまぼこ組合でも、冬至の日を「はんぺんの日」に制定。日本記念日協会に正式登録して、ポスターを制作して組合員に配布するなど、はんぺんの日のPRに余念がないが、こうした試みは、焦ることなく地道にやっていくしかない。
昭和58年に制定された11月15日の「かまぼこの日」も、40年近く経過したが、客観的に見て、広く深く定着しているとは言いがたい。それでも折に触れて、大手マスコミなどから話題の一つとして取り上げられることも少なくない。
さて、5月24日の「伊達巻の日」の由来は、伊達巻が好きだったという伊達政宗の命日にちなんで制定されたという。思い出すのは、2年前にTBSテレビの「マツコの知らない世界」の中で、マツコさんから「縁起が悪い、なぜ命日が記念日なの?」とのするどい突っ込みに対して「誕生日がわからなかったからじゃないですか」と返したものの、後日、仙台蒲鉾業界の関係者から「伊達政宗の誕生日はわかっていますよ」と、やんわりと訂正されたのを思い出す。
正月のおせち料理として利用されることの多い伊達巻だが、最近では、様々な変り種の新商品が登場しており、静かな人気となっている。20年近くも前になるが、新潟のマルス蒲鉾工業が、発売した栗入りの伊達巻が大好評で、以来、様々な具材をミックスした製品が登場した。多くのメーカーが、栗をはじめ、白桃、チョコレート、いちご等々を相次いで発売。この流れが、ねり製品の洋風菓子化への流れに、さらに拍車をかけたと指摘する声も多い。
伊達巻を説明するときに、よくねりもの業界のスイーツという代名詞を使うが、伊達巻のアレンジの動きの延長線上に、カステラ風かまぼこ、チーズケーキかまぼこが誕生したといえるだろう。5月24日の伊達巻の日、日本各地で、伊達巻の特売や、ネットでは、伊達巻の話題が散見された。
東蒲新聞5月30日号から
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