魚肉ねり製品には認知症予防の効果あり

 魚肉ねり製品のタンパク質増強効果が注目されている。昨年、テレビ朝日の人気番組・林修の「今でしょ講座」でカニカマが取り上げられて以来、カニカマの売上げが急増したことはご存知のとおり。


 しかし、魚肉たんぱくは、カニカマに限定されるものではなく、さつま揚げ、竹輪、伊達巻など、すべての魚肉ねり製品が持っている機能性である。



 魚肉ねり製品には、このほか、様々な機能性を備えている。全国かまぼこ連合会が、平成15年から21年まで7年間にわたって続けてきた研究助成の成果として明らかになっており、その内容も「水産練製品の機能性研究成果集」という冊子にまとめられている。


 そのうちの一つ。魚肉が持つ「認知症予防の効果」について。


 普通の食餌と100%かまぼこの食餌をマウスに与えて記憶試験を行ったところ、かまぼこを食べ続けたマウスの方の記憶力がよくなっていることがわかりました。そのマウスを解剖して脳の中にどのような遺伝子が発現しているかを調べてみますと、神経細胞を活性化するような神経栄養因子が何種類かあるのですが、これらの遺伝子の発現が高くなっていました。


 同時に、それらの受容体のタンパク質の遺伝子の発現量は高くなります。それらの活性物質が神経軸索や樹状突起の伸長にもいい影響を及ぼすことがわかりました。つまり、かまぼこを食べることによって、脳の中の遺伝子、神経細胞を活性化することが確認できたわけで、認知症予防にも効果があることがわかりました。では、人間がどのくらい、かまぼこを食べると効果があるのか調べてみると、食餌の10%程度を長期間、摂取し続けることで効果が得られることがわかりました。


 薬の場合はある程度の濃度を保たないと効きませんが、食べ物の場合は少ない量でも長く食べ続ければ効果が出るのではないかと思われます。ヒトの場合50~60g(笹かまぼこ約1枚分)のかまぼこを継続的に摂取すれば、効果が得られるのではないかと考えられます。


         小嶋文博(仙台白百合女子大学人間学部健康栄養学科教授)












  

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