かまぼこひと口知識11 「リテーナ成形かまぼこ」「こぶ巻かまぼこ」

 今回は、日本海側のかまぼこについて話したいと思います。日本海側にもかまぼこの名産品等は数多くあります。

画像



 リテーナ成形かまぼこ

 四方を海に囲まれた日本にあって、古くから魚食が盛んに行われていましたが、魚は畜肉に比べ鮮度落ちが早く、保存性が非常に悪かった。そこで、魚の保存方法の一つとして考えられたのがかまぼこであった。

 近年、かまぼこの保存性をさらに高め広域流通を可能にすることを目的として、リテーナ成形かまぼこの研究開発が新潟の竹徳かまぼこらによってなされ、昭和46年に特許登録された。リテーナ成形かまぼこは、加熱前の板付きかまぼこをプラスチックフィルムで包装した後、リテーナ(金型)に入れて加熱殺菌することにより、冷却時の二次汚染が少ないため保存性が高く、また、金型を使用するために保形性が良い特徴がある。


 同時期のスケトウダラ冷凍すり身の普及と相まって広域流通の波に乗り、新潟を中心に各地で生産されるようになった。また、リテーナ成形かまぼこの量産機が開発され、保存性と安定した品質の製品の量産化が可能となり、今までの板付きかまぼこに比べ廉価で生産できたために、大手量販店を中心に大いに販売された。


 また、リテーナ成形かまぼこは、ケーシング詰かまぼことともにJAS規格製品に規定されたため、かまぼこ製造では遅れていた品質管理の導入が急伸し、大規模生産工場も増加した。また、型枠に入れるため保形性も良く、ダレを起こしにくくなるため、長時間一定温度に放置し弾力を強くする〝坐り〟という手法が製造工程の中で、積極的に使われるようになった。


 このように良い面多くあげられるが、かまぼこの味が画一化されるなどの功罪もあり、かまぼこ離れに繋がった一つの要因とも言われている。ちなみに、昭和50年に9万トンを超えて生産量のピークに達したが、その後、減少が続き現在では1万8千トン程度の生産量となっている。


画像




 こぶ巻かまぼこ

 富山県を中心に製造される、昆布の上に調味したすり身を載せて伸ばし、渦巻き型に巻き上げて蒸したかまぼこで、板かまぼこの板の代わりに昆布を使った製品です。昆布巻きかまぼこの由来は明らかではないが、多くの富山県内のかまぼこ屋は明治初期に専業とするようになったといわれており、これより以前は料亭等が近海で漁獲されるタイ、ヒラメやカマスを使ってかまぼこを少量作っていたようである。


 何故昆布が使われたかというと、江戸時代に京都から北海道に向けた北前船が日本海を往来していた関係で、富山県は北海道との往来が盛んで、富山のコメを積み込み北海道へ持ち込み、北海道からは昆布を持ち帰ったといわれている。


 このことから、昆布を好んで食する文化が根付いている。現在使っている原料としては、スケトウダラやイトヨリダイの冷凍すり身を主体に、富山湾内で漁獲されるタチウオ、ニギス、グチ、トビウオやシイラのすり身を混ぜ込んで使用している。また、昆布の代わりに、かまぼこで作った赤いシートや青いシートでまきこむ赤巻や青巻もこぶ巻と同様に作られます。


 これらのことから、日本国内では、沖縄とともに、かまぼこ製造に板を全く使用しない地域として、独特な文化を持っている地域である。他地域でこぶ巻きかまぼこを作っているのは九州の一部にみられるが、ほとんどの場合、刻んだ昆布を練りこんだ製品が多くみられます。


 余談ですが、赤巻に使われるだいだい色は、愛知県名古屋市で作られる板かまぼこと富山市に多く見られ、他地域ではあまり見られません。

 ※ご指摘、ご意見がある場合には、編集部(どい事務所)あてにご一報をお願いいたします。













ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック