かまぼこひと口知識⑦ 各地の名産かまぼこ

 我々業界人は、「かまぼこ」というとむしかまぼこ、ちくわ、揚げかまぼこなどかまぼこ全体を思い浮かべると思います。しかし、一般消費者に”かまぼこ“はと聞いてみると、ほとんどの皆さんが板かまぼこを思い浮かべるようです。前回は、かまぼこの分類(種類)についてお話ししました。今回は、各地の名産蒲鉾について話すこととします。


 今回は東北地区と東京地区を説明したいと思います。

 笹かまぼこ:宮城県において生産されるちくわに近似のかまぼこ。形が笹の葉に似ていることから、笹かまぼこと呼ばれる。笹かまぼこの由来は、明治の初めころ仙台湾で豊漁であったヒラメを使い、手のひらでたたいて笹の葉型の焼通しかまぼこを売り出したのが始まりとされている。明治、大正時代には手のひらかまぼこ、木の葉かまぼこやべろかまぼこなどと呼ばれたが、戦後、その形が笹の葉に似ていることと伊達家の家紋である「竹に雀」にかけて、「笹かまぼこ」と呼ばれるようになった。


 原料は、当初はヒラメ、キチジやスケトウダラが用いられたが、現在では、スケトウダラやイトヨリにすり身を中心に、ヒラメやキチジを混ぜて生産されている。


 はんぺん(浮きはんぺん):東京、千葉を中心生産される、サメ肉を用い空気を十分に含ませた、マシュマロ様のゆでかまぼこであり、茹でかまの入れると空気を多く含んでいるので浮いてくるために、浮はんぺんとも呼ばれている。

 はんぺんは、元禄年間の江戸・日本橋室町で初めて造られたとされている。その製造法は、原料としてヨシキリザメとアオザメが使われる。ヨシキリザメは水分含有量が多く水ザメと呼ばれて、アオザメは味が良く、身のしまりも良いことから硬ザメと呼ばれている。古くからの製法では一般に、ヨシキリザメとアオザメを混ぜて使用することが多く、ヨシキリザメとアオザメを7:3の割合で混合される。サメ肉は、尿素を多く含むために鮮度が落ちると自己消化によりアンモニアを生成することから、アンモニア臭が強くなる。他の魚種と同様に水さらしを行えればよいのであるが、サメ肉は魚肉の繊維が細かいために水晒を行うと流れてしまい、歩留まりが極端に落ちてしまう。


 また、特に夏場にはサメの鮮度落ちが激しくなるので、古くは、夏の時期にはサメ肉の代わりにクロカワカジキが用いられた。今では、大量生産をする場合にはサメ肉を用いることなくスケトウダラやイトヨリなどのすり身を原料に発泡機を用いて強制的に気泡を抱かせる製法が用いられている。


 スジかまぼこ:東京、千葉や神奈川県などのはんぺん生産地で製造されるかまぼこで、関西ではほとんど見ることが出来ない。おでんの具材で、関西でスジと言えば牛スジのことを言うが、関東ではこのスジかまぼこが使われる。


 コラーゲンという基質たんぱく質を主成分とするスジは、加熱によりゼラチンに変化し、独特な食感と風味を味わえる。


 特に、はんぺんの原料として使っていたサメ肉を分離した後に残るスジ(基質タンパク質)と軟骨で作られたスジかまぼこは、コリコリとした歯触りと、もちもちとした食感が特徴である。


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