気が付けば周りにあったかまぼこ

画像


 図らずも、永年にわたって、かまぼこ業界で、生きることになったが、自分自身と、かまぼことの初めての接点がどこにあったのか、振り返ってみると、8年前に死去した父から聞いた話を思い出す。昭和40年代頃までは、私の出身地の広島県呉周辺の町には、子供が生まれたとき、近所に、かまぼこを配る風習があったらしい。

 「お前が生まれたときも、呉の本通にあったかまぼこ屋で、名前入りのかまぼこをつくってもらったことがあったのう」と懐かしそうに話す父の姿が浮かんでくる。
 
 婚礼や、祭礼に利用される富山の細工蒲鉾のような類だったんだろうと推測するが、いまでは、そうした風習は消えてしまったのは残念だ。父が注文したという、かまぼこ店はいまも健在で、その後、取材に訪れたこともあった。

 父の話を思い出しながら、その店内を眺めていると、懐かしくも、複雑な思いをしたのを覚えている。
 
 父は、ねりものが好きで、全国蒲鉾品評会の出張の途中、実家に立ち寄って、品評会で手に入れたかまぼこを土産に持って帰ると、酒のつまみとして、楽しんでいた姿が思い出される。

 かまぼこは、地味な食べ物ではあるが、気がつけば、いつも、自分の周りにあった存在だと改めて感じる次第である。


画像




ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック